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トリートReトリート

世界全体と私が同時に幸福であるための、ひきこもり修養所。

この世で一番大切な問い。

エッセイ

人は悲しみを抱えている以上、人にやさしくできない。人にも自分にもやさしくできない。やさしくできなければ、人は幸せにはなれない。だから、まず何よりもやらないといけないことは、悲しむべきことをしっかりと悲しみ、悲しみを開放してあげること。

 

怒り。憎しみ。恨み。寂しさ。罪の意識。人はいろいろなネガティブな感情を抱くけれども、そのすべては悲しみを悲しみのまま感じることを禁じた結果に出てくる感情である。

 

仏教では慈悲の心を一番大切にしている。慈悲とは、楽を与える「慈」と、苦を取り除く「悲」のこと。一般的には悲しみとはありがたくないネガティブな感情という認識が広まっているけれども、本当は一番大切な感情である。

 

生きていると悲しいことはどうしても起こってくるけれども、ちゃんとその悲しみと向きあい悲しみを悲しみとして感じていれば、人は不幸にはならない。悲しみを否認して怒りや憎しみ、恨みにまで発展させてしまったとき人は不幸になる。

 

だから、もしあなたが今、悲しみ以外のネガティブな感情に囚われているのならば、こう自分に問いかけてみて欲しい。

「この感情はどんな悲しみとつながっているのか?」

 

自分の心と体に訊いてみて欲しい。ゆっくりと一人の時間をもって。記憶をたどり、悲しめなかった悲しみをしっかりと感じてあげて欲しい。それを繰り返し、抱えていた悲しみを流しきったとき、人はやさしくなれます。人にも自分にもやさしい人に。

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